ライト君の日記

脱非モテ! ストナン童貞の日々を綴ります。

僕は君を幸せにできなかった

その日は突然だった。

 

「もうライト君とはやっていける気がしなくなった」

 

 

 

 

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ナンパ師にとって1ゲットは単なる1人の女とのHの数。

 

 

一晩で3ゲットなんてツイートを見ると、すごく神々しかった。

 

 

ツイッターの世界では数多くの即報が流れ、その度に僕の内側にある承認欲求がうずいた。

 

 

地蔵しないで声かけできれば…

気の利いたオープンの言葉を思いつけば…

女の子を笑わせられたら…

会ったばかりの子とHが出来たら…

 

 

ツイッターの世界や合流した方からの賞賛や尊敬が僕がナンパに求める答えだったのかもしれない。

 

 

僕は誰1人女の子の顔を思い出せなかった。

 

 

つまりはそういうこと。

 

 

女の子に興味なんてなかったんだ。

 

 

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「そっか。それが君の出した答えなら、僕は何も言わないよ」

 

 

いたって冷静に返したつもり。

 

 

彼女は泣いていた。

 

 

そっか。前にもこういうことあったな…

 

 

 

 

 

昔、最愛の彼女にフラれた時、心が苦しくて思いっきり泣いた。

 

 

その人こそ、運命の相手だと思ってた。

 

 

ひとしきり泣いて、長い間引きずって、新しい恋に踏み出そうとした。

 

 

そっか、彼女は昔の僕そっくりだったんだ。

 

 

 

その後、僕は恋愛工学に出会った。

 

 

 

 

 

僕は恋愛工学を必死に学んで、たくさんの女の子と出会った。

 

 

街には色んな女の子がいた。

 

 

会ってすぐにHすることもあった。

 

 

寄り添ってくれる子…

去っていく子…

どっちつかずの子…

 

 

いろんな子がいたけど、僕はそれが心地良かった。

 

 

この中の誰が居なくなっても、僕は全く傷つかない。

 

 

それが僕がたどり着いた恋愛工学。

 

 

本気で誰かを好きになることなんて、もうないと思う。

 

 

 

 

 

「ライト君は私のこと好きじゃなかったの?」

 

 

どうだろう…

 

 

「そんなことないよ。ただこのまま君を悲しませ続けるなら、バイバイした方がいいと思って」

 

 

彼女はまた鼻をすすった。

 

 

でも、声は少しスッキリしてる。

 

 

「そっか、私を悲しませないようにライト君が変わってくれることはないんだね」

 

 

イタイ…

 

 

「うん、ごめんね」

 

 

消え入りそうな声で彼女はさよならと言った。

 

 

ようやく気持ちが軽くなった。

 

 

ほんと重たい彼女だった。

 

 

これでまた心置きなく街に出れる。

 

 

 

 

 

でも、なんだろう。

心が…苦しい…。

 

 

 

 

 

 

失うことには慣れっこだった。

 

 

たぶん、きっと、これからも…

 

 

たくさんの幸せと、たくさんの愛をありがとう。

 

 

僕は君を幸せにできなかった

 

 

ただそれだけ…